ARENAからMailへの移行完了

ようやく、メーラーの移行を終えることができた。
ARENA Internet Mailer以後の候補の一つであったMicrosoftのEntourageは機能が多すぎて、すぐに却下。これは基本的にPIMソフトだから、僕の使用目的には合わない。
次に試してみたのがGyazMail。シンプルなインターフェースで細かいところまで気の利いた、いい感じのメーラーだ。Apple Mailよりも使い勝手は良さそうだ。
心配な点は、個人で開発しているので、また開発中止の憂き目にあう可能性もある…
ただ、ARENAの過去のメールはそのまま読み込むことができた。
これはいけるかもと心がかなり動いたのだが、試しにメールを検索してみると、遅い上に使い物にならない…
僕はメールを一種のデータベースのように使っているので、検索機能は結構使う。
そこでMailで検索してみると、速い上に関連度の高い順に表示してくれる。
これが気に入って、移行を決意。早速過去のメールを移し始めた。
ただし、MailはARENAの「mboxファイル」をそのままでは読み込めない。
ちょっとした細工が必要。
しかも、移行の際にいろんなトラブルにぶつかった。何とか乗り越えて、全メールを移行することができた。
さて、その顛末は…


一番簡単な方法は、ARENA 2 Mailを使うこと。
起動すると、以下のようなウィンドウが開く。
arena2mail.jpg
「Read ARENA Mail」のボタンを押し、読み込むファイルを選び、「Conv Mail」を押すと、自動的にMail用のmboxファイルに変換してくれる。
とっても便利なのだが、一つ問題が…
それは2MBを超えるファイルだと、開くのにすごく時間がかかり、フリーズしてしまって結局うまくいかないこと。
そこで、別の方法を考えることにした。
ちなみに、ARENAのアドレスリストは同じ作者のARENA 2 vcfを使って問題なく移行できた。
感謝m(__)m
arena2vcf.jpg
さて、ARENAのmboxファイルは単なるテキストファイルなのだが、文字コードと改行コードがMailとは違う。しかも、Mailのmboxファイルはパッケージ形式になっている。
そこで、次のような回りくどい方法をとることにした(これは『MacPower』2002年11月号を参考にしている)。
まず、MultiTextConverterを用意する。起動して「環境設定」を以下のように設定する。
mtc_1.jpg
改行コードを「LF(UNIX)」に、漢字コードを「JIS(1983年版)」に設定する。
あと、以下の設定も忘れずに(『MacPower』にはこの部分の記述がなかったので、うまくいかなかった)。
mtc_2.jpg
「<META>タグを処理する」をはずしておくのである。
そして、ARENAのmboxファイルを適当なフォルダに入れて、MultiTextConverterのアイコンの上のドラッグアンドドロップする。
すると、同じフォルダに変換されたファイルができるので、その名前を「mbox」に変える。
そして、自分の「ホーム」の「ライブラリ」の中に「Mail」というフォルダがあるので、それを開くと、その中に「MailBoxes」というフォルダがある。
その中に新たに新規フォルダを作り、先ほどのmboxファイルをコピーする。そして、そのフォルダの名前をARENAのメールボックスを同じ名前にし、末尾に「.mbox」を追加する。
すると、次のようなダイアログが表示されるが、気にせず「追加」ボタンを押す。
dialog_mbox.jpg
見事Mail用のmboxファイルになる。そこで、Mailを起動して、上手く読み込めたら成功である。
僕の場合、ここでちょっとしたトラブルに遭遇した。
いくつかのメールボックスで「“<件名不明>”に関する“<差出人不明>”からのメッセージはサーバからダウンロードされませんでした。ダウンロードするには、このアカウントをオンラインにする必要があります。」と表示されて、削除できない空メールに悩まされたのである。
うーん、どうしたものか…
その時、ふと浮かんだのはEudoraのmboxファイルでは「From ???@???」から次の「From ???@???」までを一つのメールとして扱っているということ。
ということは、この部分がおかしいはずだと探ってみると、まさにその通り。
うまくいっていないメールボックスでは「From ???@???」が2行続けてあったり、本文中に「From」があったりして、そこから別のメールとして認識されていたのであった。
そこで、そういう紛らわしい記述を全て削除。
その時活躍したのが、HUNDOSHI-EDITとGripGrop
軽快な動作でさくさく作業ができました。Jeditよりもお勧め。
というわけで、紆余曲折ありながら、何とか移行を完了したのでありました。
さあ、これからはMailを使いこなすぞ!

8 個のコメント

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    • 松田博公 on 2005年4月20日 at 11:27 AM
    • 返信

    遅ればせながら貴サイトで、ARENA2MAILソフトの存在を知り、無事、移行をすませました。このソフトと出会わなければ、以前のメールデータを捨てなければなりませんでした。本当に感謝しています。

  1. うれしいコメント、ありがとうございます。
    お役に立ててよかったです。
    桜から料理、はたまた政治的な発言まで、統一感のないBlogですが(まるで、僕の性格のよう)、これを機にまたお越しください。
    たまに、Mac OS Xの役立つTipsを載せていますので。
    では、これからもよろしくお願いいたします。

  2. さようなら、ARENA Internet Mailer

    先日、このエントリで紹介した、Mac OS X のニューバージョンMac OS X Tiger のインストールをすべく、いま環境…

  3. ARENA2Mail作者です〜。
    ご紹介ありがとうございます〜。
    以前から私のメモ帳eyenoteの方でblogpeopleに勝手に追加させていただいて読ませていただいておりましたが、
    紹介していただいたお礼が遅くなって申し訳ないです…。

  4. ARENA2MailがTigerのMailでも使えたそうです。

    拙作のARENA2MailがTigerのMailでも使えたそうです。 Tiger

  5. >eyeさん
    わざわざ来て頂き、ありがとうございます。
    ARENA2Mailは、ホントよくできたソフトですよね。
    このソフトのおかげで、多くの人がMailに移行できたでしょうから。
    本当はARENAがMac OS Xでも使い続けられることの方が、うれしいのですが…
    まあ、過去を振り返ってばかりいても仕方がないので、また使いやすいメーラーが生まれることを願っています。
    これをご縁に、これからもよろしくお願いします。

    • Mxanadu on 2005年7月5日 at 2:43 AM
    • 返信

    ARENAからMailへの移行にあたって文字コードと改行コードの変換が必要な事、
    大変参考になりました。ありがとうございます。
    自分の場合、ARENAの前にEudora Pro 4.xを使っていたため、送信メールに「Date:」ヘッダを追加して、「From???@???」
    に続く日付をコピーするという作業が必要だったので、コードの変換も「mi」というテキストエディタで行いました。
    Mailでは、メッセージボディに半角カナがあると全文が文字化けしてしまうので、合わせて半角カナ->全角カナ変換もしました。
    変換したメールボックスを、名前を変えずに適当なフォルダに入れ、Mailの読み込みで「その他」を選択、そのフォルダを指定
    すると、うまく読み込む事ができました。
    変換したメールボックス名を「mbox」にして、メールボックス名をつけたフォルダに入れて「.mbox」拡張子をつける方法では、
    読み込めないケースがあったため、Mailの読み込み機能を利用しました。
    なお、自分の環境はPantherで、Mailのバージョンは1.3.11(v622)です。

  6. Mxanaduさん、足跡を残してくださり、ありがとうございます。
    僕のつたないエントリーが、いろんな方の参考になっているようで、存外の幸せです(^^)
    「mi」も使いやすいエディタですよね。僕はサーバ上のファイルを編集するときに使っています。
    いちいちダウンロードして再度アップする必要がないので、便利です。
    さて、指摘された方法ですが、僕の記憶では当時「その他」では読み込めなかったように思います。
    考えられる原因は、Mac OS X 10.2のMailだったからかなあと思いますが…
    今はPantherですが、Mailは確実に使いやすくなってますね。
    まだ、Tigerは導入していないのですが、大きく変わっているみたいで、早く試してみたいと思っています。
    でも、本当はARENAみたいな、軽くて使いやすいメーラーに復活してもらいたいのですが…
    では、これをご縁に、これからもよろしくお願いしますm(__)m

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