新垣勉の歌に癒される

書きたいことやネタはいろいろとあるし、溜めてはいるのだが、いかんせん更新するエネルギーが湧いてこない。
ただ、ぼんやりとしたいという気分。
だが、公私ともに忙しく、なかなかそういう時間ももてない…
昨日は長男の学校の音楽会だった。
プログラムがすべて終わったあとに、会場の全員で「もみじ」を合唱するのだが、歌っているとふと大学時代、合唱に打ち込んだ血が騒いできた。
たまらずいい歌が聴きたくなり、帰りにCDショップに立ち寄る。
そして、偶然見つけました。新垣勉さんの「さとうきび畑」。
沖縄出身の盲目のテノールとして、有名な人だ。

さとうきび畑
さとうきび畑

posted with amazlet on 05.11.13
新垣勉
アットマーク (2001/07/25)
売り上げランキング: 1,734

米軍の兵士の父親と日本人の母親の間に生まれ、助産婦の過失から全盲になったが、その天性の声を見いだされ、歌の道に。
伸びやかで輝かしい歌声に耳を傾けていると、彼の過酷な人生などみじんも想像できない。
いや、自分の運命を受け入れ、許すことのできた彼だからこそ、聞く人の心に染み渡ってくるのだろう。


特に、アルバムの表題にもなっている「さとうきび畑」は必聴に値する。
森山良子さんのバージョンがあまりにも有名だが、男声で聴くのもまた良い。
「知らないはずの父の手に抱かれた夢を見た」という一節は、新垣さんの人生を知ると、深い意味を持つ。
また、父は米兵でもあったわけだから、この静かな反戦歌を新垣さんの声で聴くことは、何よりも代え難い重みがある。
いろんな名曲が納められている1枚。
買って損はしない名盤だ。
どれもいい歌だが、僕としてはカッチーニの「アヴェ・マリア」がお気に入り。
シューベルトやバッハ・グノーのものももちろんいいが、この深く美しいメロディは、一度聴くと心をとらえて離さない。
クリスチャンである新垣さんの祈りも込められて、涙がこぼれそうになる。
信じられるものがあるって、強い…
自分の弱さを身にしみて知ったものは、優しくなれる
すべてを許す心を持ったとき、人は本当に強くなれるのだろう
弱くて、ありきたりで、だからこそ、深くて、しなやかで
独りではなく、手をつないでいるから、強い
そういう風に、生きていきたい

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